WAIS-Ⅲについて〜発達障害①〜
こんばんは。蜜柑🍊です。
今回はやっと本題…。私が抱えている発達障害について、書いていこうと思います。WAISのお話なので、ちょっと難しいところもあるかもしれませんが、読んでくだされば幸いです。
【目次】
蜜柑が診断された発達障害
自己紹介の記事でも少し触れましたが、私は1年半前、発達障害のうちの
「ADHD(注意欠陥・多動性障害)」と「ASD(自閉症スペクトラム障害)」であると診断されました。
私は「不注意優勢型ADHD」です。衝動性や多動性も若干ありますが、不注意での困り事が圧倒的に多いです。
ASDについては、心療内科の先生に詳しく診断されたわけではありませんが、サイトを見ると「受動型」が一番近そうです。
次の段落では、その診断に役立ったWAISの結果について触れていきたいと思います。
WAIS-Ⅲとはなんぞや?
私は、2018年9月に心療内科で、成人知能検査のWAISを受けました。
WAISは、言語性IQと動作性IQ、さらに群指数や下位検査を用いて、個人の得意不得意の測定ができる検査です。WAISの結果で「発達障害である」と絶対に診断できる、というわけではないとのことですが、診断材料のひとつとして用いられることがあるそうです。(※参考1)
WAISを受けた理由
WAISを受けたのは、心療内科の先生に勧められたからです。とても単純な理由ですね。
受けた当時、私はサービス業界の会社で主に営業職をしていました。この会社に入ったのがまぁ〜〜〜大失敗で、挫折しまくりました。人間関係の構築の難しさや不注意でのやらかし、営業の壊滅的なできなさなど。
会社もブラックでしたね。言葉のパワハラ、物理的なパワハラ…なんでもありでした(この辺は別の記事でまた詳しく)。
挫折や会社の環境から、どんどん精神を病んでいき、心療内科を受診するに至りました。挫折した点と心身の不調を訴えたところ、「WAIS受けましょうか」となったのです。
自分のWAIS結果と分析
検査結果は、検査から2週間後の通院で心理士さんに教えてもらい、解説も少ししていただきました。
病院によるとは思いますが、私の場合は「WAIS-Ⅲ記録用紙」「心理検査(WAIS-Ⅲ)結果報告書」「WAIS-Ⅲプロフィール分析表」を結果報告の時に貰いました。
検査の時の様子が記されていましたが、
●検査時間は2時間40分ほど(←長い)
●受験態度はやや落ち着きなく、考えている途中で言葉を発するなど、集中が途切れてしまうことがしばしばあった
とのことでした。全体的にADHDみあるなぁ…。
その時の検査結果を、「IQ」「群指数」「下位検査」を見ながら分析していこうと思います。
◆IQ
IQ100が平均だそうですが、私の結果はこんな感じでした。
言語性IQと動作性IQの差は15で、結果報告書には「言語性IQおよび動作性IQの指数において有意な差が認められる」と書かれていました。
有意な差ってなんだろうと思って調べたら、「誤差では済まされない差」みたいな意味があるそうです。(※参考2)
要するに差があって、言語と動作の発達具合がでこぼこだよということらしいです。
どうやら、言語性IQは聴覚に、動作性IQは視覚と関係が深いそうです。
ということは、私は聴覚が人並みで、視覚が人より弱い…ということになるのかな。
◆群指数
IQをもう少し細かく分けたもので、こちらも100が平均だそうです。
言語理解&作動記憶が言語性尺度
知覚統合&処理速度が動作性尺度
に分類されます。
もう一度書きますね。100が平均です。
言語理解&作動記憶&知覚統合は平均くらいですが…
処理速度が異常に低い!!!平均値の半分しかありません。心理士さんにも驚かれました。しかも下から0.1%の位置だそうで、私より処理速度が高い方が99.9%だそうです。やべえな(語彙力)。
群指数の中で1番高い言語理解と、1番低い処理速度の差が55。差が大きいと、生活する上で困難が生じやすいそうです。
「今まで大変だったでしょう…頑張りましたね」と心理士さんに労わっていただきました。
結果報告書にも「得意とすることと不得意とすることに差が生じる傾向があると考えられる」と書かれていました。
◆下位検査
群指数をさらに細かく分けたのが下位検査です。こちらの平均は10です(下の表のグレーで塗った部分)。
下位検査の細かい数値はこんな感じです。(下位検査の表作成の参考にさせていただいたサイトは1番下にURLあります)
まず、言語性尺度。
言語理解は107、作動記憶は100なので平均ですが、細かく見ると少しばらつきがあるものですね。
言語性尺度の中では、理解が7で1番低いです。理解が低いと、「抽象的な社会慣習、規則、経験を扱う技能」(※参考3)が低いとのことで、私は恐らく暗黙の了解や世間で当たり前とされていることの理解が難しいのだと思われます。
そして、問題の動作性尺度。
知覚統合が95、処理速度は52です。知覚統合のばらつきもかなりありますが、なんといっても処理速度の符号と記号の項目の低さが目立ちますね。
符号が低いと、視覚と運動の協応、運動と心のスピードが遅く、
記号が低いと、視覚認知のスピードが遅いらしいです(※参考3)
要するに、どう行動するにも壊滅的に遅いという…。
記号は特に「よっしゃ!速くできたぞ!!」と手応えを感じたのに、最低の1だったので驚きを隠せませんでした。
あと気になるのは完成の項目でしょうか。完成の項目が低いと、視覚的に細部を素早く感知するのが苦手(※参考3)みたいです。全体的に私は「すばやさ」のステータスが低いのだな…。
最近受けたカウンセリングでは、心理士さんから「検品の仕事はやめたほうがいいね。でも言語が強いから、誤字を見つける仕事なら大丈夫かも」と言われました。
今までの伏線が回収された
●視覚の弱さ→
①教科書を見ても覚えられないので、発音したり聴いて覚えていた
②視覚が重要な運転免許の技能が壊滅的に出来なくて、何度か教習追加で受けた
●理解の低さ→
①学校や職場で「あのゴミ箱に捨てといて」と言われても、どのゴミ箱か実際に見に行かないと分からない(コミュニティ内の暗黙の了解が分からない)
②何度か「空気が読めない」と言われたことがある
●処理速度の遅さ→
①学校の帰り支度で、周りが支度し終わってから支度を始めていた
②板書や作文、数学の計算がとにかく遅くて時間内に終わらない
③仕事やバイトの作業が遅くて時間内に終わらない
今まで、こんな感じで違和感を抱いていたのですが、WAISを受けてみて、違和感の正体が視覚化されて、とてもスッキリしました。受けてよかったなと思います。
まとめ
大学のレポートレベルの過去最長の記事になってしまいました…😂ここまで読んでくださった方いるのかな()
私が伝えたいのは、困り事を漠然と感じている人が、WAISを受けることによって、自分の得意不得意が分かるのはとてもいいことだよってことです。
私は就職してから受けたため、受ける前に苦手な部分を無理して精神病んでしまいましたが、
検査を受けて自分の生きづらさの原因がわかって、「出来ないことは出来ない、自分はここが弱い」と自覚することで無理することが減りました。
また、得意不得意が分かったので、将来仕事を探す上でとても参考になる検査だなと思います。
あくまでこの記事は「私の例」であり、発達障害で悩まれている皆さんそれぞれに困り事はあると思いますが、同じような困り事で悩まれている皆様の参考に少しでもなれたなら幸いです。
とっても長い記事でしたが、読んでくださった方ありがとうございました!
発達障害についてはまだまだ他のことが語り足りないので、シリーズ化していこうと思います。
ではまた👋
《参考にしたサイト》
参考1→https://h-navi.jp/column/article/725
参考2→https://www.yodosha.co.jp/jikkenigaku/statistics/q1.html
参考3→https://sunao.clinic/qa/archives/1319
表作成の参考にさせていただいたブログ→http://visualization.hatenablog.com/entry/2019/05/16/211312